ブログ

blog

カテゴリ:治療症例

2025.09.16

どのくらい噛めているか知りたくないですか?

9月になり少しずつですが、朝晩の暑さが落ち着いてきましたね。 今回は、咀嚼能率(そしゃく のうりつ)について、お話しさせていただきます。 咀嚼能率とは、咀嚼(噛むこと)の能率 → どのくらい噛めているか? ということです。 一般的に、抜歯して歯のない部分が多くなってくると、咀嚼能率は低下する傾向にあります。 総入れ歯や、大きな部分入れ歯を装着している方は、咀嚼能率が低下している可能性があります。 咀嚼能率を調べるために、当院では専用のグミを噛んでもらうことで咀嚼能率を可視化することを行っています。 方法としては、グミを20秒間噛んでもらい、グミから出る液の濃度を計測するという簡単な検査です。 機器に表示される値が、100mg/dL未満で、咀嚼が十分にできていないと判断しています。 (写真の値は、129mg/dLのため、最低限の咀嚼はできているという判断になります) 義歯の装着前後にそれぞれ計測することで、以前より噛めているかどうかの目安にしています。 加齢によっても咀嚼能率は低下傾向にあるため、以前より噛めているかどうか(ないしは噛めなくなってきているのか)を重要視することが多いです。 高齢者の方や義歯を装着している方が対象になりますので、興味のある方はお声がけ下さい。

2023.04.20

歯科用CTの有用性

4月中旬も過ぎ、春の陽気を感じられる日が多くなってきました。 昼間は少し暑く感じられる日もありますが、朝晩の寒暖差が大きいので体調管理に注意して過ごしましょう。 今回のブログは、「診断のお話」をさせていただきます。 診断することを目的に、お口の中のレントゲン撮影をすることがあります。 通常のレントゲン撮影の多くは、2次元(平面)のレントゲン撮影を行い、判断することが多いです。しかしながら、通常のレントゲン撮影では、悪くなっている部分が写りにくい(判断しにくい)場合もあります。 その場合に有用になるのが、3次元での画像で判断する「CT」という機器になります。 CTによる撮影を行うことで、悪い部分がより明確になった一例を示します。 患者様の主訴は、「一番奥の歯が噛むと痛い」でした。 通常のレントゲン撮影を行うと、画像の一番右にある歯の周りが少し黒い感じにも見える? という所見になります。 (歯の周りがレントゲンで黒く写ると、悪くなっているという判断になります) これに加えて、CTでの撮影(3次元で見えるレントゲン撮影)を行います("CT画像1"を参照) CT画像は、歯を様々な角度(断面)で見ることができるため、悪い部分がより明確に写りやすい特徴があります。 通常のレントゲン写真と同じ場所を比較してみると、歯の周囲がより黒く見える所見になります("CT画像2"を参照) このように、CT撮影を行うことで、より多くの情報を得ることができるため、診断精度の向上に繋がります。 被曝量も極力少なくなるように心掛けています。レントゲン撮影の際に、被曝量が気になる方は、遠慮なくスタッフまで声をかけていただければ幸いです。

2022.11.07

食いしばったり、歯ぎしり していませんか?

11月に入り、朝晩はかなり寒くなってきました。 スポーツの秋ですが、今月末には、カタールでサッカーのワールドカップが開催されます。 サッカー好きな方にとっては、寝不足な日々が続くと思いますが、体調管理には注意しましょう。 今回は、無意識に食いしばったり、寝る時に、歯ぎしりをしている方への対策をお伝えします。 現代社会は、ストレスが多く、「食いしばり」や「歯ぎしり」をされる方が一定多数います。 自覚されていない方もいるため、注意が必要です。 歯に必要以上の力がかかってくると、詰め物が取れたり、歯の一部がかけたりと、トラブルが生じてくることもあります。 また、歯に過剰な力が加わっているお口の中の1つの状態の変化として、写真のように、顎の骨が出っ張ってくる骨隆起(こつりゅうき)が見られます(黄矢印が、骨隆起になります)。 このように、お口の中に色々とトラブルを生じてしまう「食いしばり」や「歯ぎしり」への対策の1つとして、ナイトガードの製作が挙げられます。 歯の型をとり、写真の様に、上の歯に装着する透明な装置です。 ナイトガードを装着することで、上下の歯が直接、無理な力で接触することを防ぎ、歯へのトラブルを、少なからず回避することができます。 自身で取り外し可能なため、装着時間は自由に設定することができます。就寝時だけでなく、日中の気になる時間帯に装着して使用することも可能です。 「食いしばり」や「歯ぎしり」が心配な方は、一度、製作が必要か相談してみて下さいね。